トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」が30日、平成17年の国内登場から、まる5年を迎える。累計販売台数は当初目標(年5万台)の約6割。同社はブランドイメージが浸透していないことが原因とみる。25日にはスペインのデザイナーを起用した特別仕様車を発売し、来年前半にはレクサス初の小型ハイブリッド車(HV)を投入。多彩な新車で購買層拡大へ巻き返しを図る。
レクサスは、トヨタが1989年に米国でスタートした高級車ブランドで、現在、約60カ国で展開。高品質と信頼性、販売店のきめ細かな接客が高く評価され、海外調査会社の高級車ブランドイメージ調査では常に上位にランクされている。日本では平成17年8月30日に販売を開始。セルシオ、ソアラなど人気上級車種を「レクサス」ブランドに統一し、高級車路線を前面に打ち出した。
だが、国内販売最多台数は19年の3万5千台。大原一夫常務役員は「輸入車の顧客層を取りたかったが、まだ、期待できるレベルではない。日本の高級車市場の壁は厚かった」と話す。
20年は世界同時不況の影響で2万6千台だったが、21年は2万8千台。今年1~6月累計は1万9千台と回復傾向をみせている。
回復の原動力となったのは、昨年から投入された新車だった。21年にレクサス初のSUV(スポーツ多目的車)の「RX」や「IS」のオープンカー仕様、初のHV専用車「HS250h」を発売。セダン中心から品ぞろえを増やし、新たな顧客層を開拓した。
これまで、日本の高級車市場はメルセデス・ベンツ(ドイツ)とBMW(同)の2強がシェアを占めてきた。だが、21年の日本国内の販売台数は、BMWが前年比19%減の約2万9千台、ベンツも同22%減の約2万8700台、レクサスは同8%増の約2万8千台と、ほぼ肩を並べた。
大原常務役員は「(デザイン性に優れた)感性に訴える車を出し、購買層を広げたい」と、意気込む。今後、週末などを中心に大型商業施設で展示商談会を開き、ブランドイメージの定着に力を注ぐという。
8月以降の急激な円高を背景に、ライバル2社は販促キャンペーンに出るとみられる。レクサスはHVを含む多彩な車種構成で需要をどれだけ掘り起こせるかが課題となる。
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